読む読む読む。


連休の最後の1日は、天気も悪かったので家で読書。3冊読破。


童門冬二の「全一冊 小説新撰組」(上下巻が1冊にまとめられた文庫。)は、厚くて持ち歩けず、去年から読みかけで中断していました。
江戸から京都へ上ろう、という所から土方の最期までが書かれた長編だが、ほとんど京での話で鳥羽伏見後の負け戦はオマケ程度という印象。そこ以外は面白かったんだけど。


友達から借りた劇団ひとりの処女小説「陰日向に咲く」は軽く読める短編集だが、悩める主人公たちの一人称という、実に現代的な孤独感を表しつつ、作品世界が微妙にリンクしていたりして、著者の内に秘めたナイーブさがよく出ていると思うのは、私が劇団ひとりが好きだからでしょうか。うん。そうだな。


バーゲンブックで安かった「幕末京都大火秘聞『町人剣 たかとみ屋晃造』」というやつは、蛤御門の変のとき、西陣を大火から守った若者の「青春チャンバラ小説」だそうで。やんちゃもんの生糸問屋の跡取り息子が道場に預けられて数年、いまは町人ながら武技の達人となり、大火から町を救うため、昔の悪ガキ仲間と立ち上がる!という感じ。商家をゆする浪士をバッタバッタと倒す若旦那、みたいな話は好きかも。でもアクションの描写が細かすぎて、私には想像が難しい。


どれも読みやすかったし、それなりに面白かった。
でも「これ傑作!」と何度も読み返すような本にはなかなか出会えませんね。好みの問題なので難しいところ。